ごあいさつ
家電や自動車、携帯電話など、私たちの身の回りにある製品には多くのプラスチック部品が使われています。
中村科学工業の機械はそんなプラスチック製品を作る成形工場の中で働いていますが、プラスチック業界以外の人にはちょっと想像しにくいのではないでしょうか。
実は弊社の社員も「何をしている会社?」と聞かれたときにプラスチックの成形から説明が必要なのでちょっぴり苦労することも…(笑)
ここではプラスチックの射出成形と中村科学工業の機械との関わりをご紹介していきたいと思います。
まずはプラスチックの基礎知識からおつきあいください。
プラスチックの材料について
プラスチック製品はお米ぐらいの粒状のペレットと呼ばれる材料を加工して作られます。(写真参照)
プラスチック材料には様々な種類があり、大まかに熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の2種類に分けられます。
■熱可塑性樹脂とは?
熱可塑性樹脂とは加熱すると溶けて柔らかくなり、冷やすと固まる樹脂です。
熱可塑性樹脂の成形はチョコレートを湯せんで溶かして型に流し込み、好きな形のチョコレートを作るのに似ています。再加熱すると溶けてまた形が変えられます。
■熱硬化性樹脂とは?
熱硬化性樹脂とは加熱すると固まる樹脂です。
熱硬化性樹脂の成形はたい焼きを想像するとわかりやすいでしょうか。小麦粉の生地を型に流し込んで焼いたたい焼きは再加熱しても形は変わりません。
射出成形機について
先ほど紹介したプラスチックの材料のうち、一般的によく使われているのは熱可塑性樹脂で、その成形に使われるのは主に射出成形機です。射出成形機の概略は下の図をご覧下さい。
■射出成形機各部の名前と働き
- ホッパー:材料をストックします
- シリンダ:材料を加熱・計量します
- スクリュー:回転しながら樹脂を射出します
- ヒータ:シリンダを加熱します
- 金型:成形品の形状を決めます
■射出成形機の動作
射出成形機上のホッパからシリンダ内に入った材料(プラスチックペレット)はヒータにより加熱されながらスクリュにより金型の方へ移動し流動性のある状態で金型に注入されます。
その後金型内で冷やされ固化すると金型が開き成形品として取り出されます。
- 射出成形機についてもっと知りたい→射出成形:googleで検索してみる
- 次は「プラスチックの成形に乾燥機が必要な理由」です。